任意保険 通販 代理店

「代理店が間に入るから安心」は根拠のある話か

自動車保険 相場

自動車保険の代理店、2001年には51万店もあったのが2009年には20万店ほどに減っているそうです。

そのうち専業代理店は3万店あまり(約15%)であり、専業代理店といっても様々でしょうから、依然として代理店型のメリットが期待できるプロ代理店は「業界の1割」そこそこの状況のようです。


この後の検証は運よくプロ代理店に恵まれた場合に限った話となります。
更新時しか連絡の来ないような副業代理店の場合は論外にしています。

代理店が間に入ることのメリットとして言われるのは大体次の2点です。

①保険の知識が無くても代理店が補償を組んでくれる
  (通販は自分で補償内容などを勉強しなければならない。)

②いざという時にプロのアドバイスが受けられる

この二つについて次段落以降で検証してみましょう。

《検証》①保険の知識が無くても代理店が補償を組んでくれる

自動車保険 相場

前段の「①代理店は知識が無くても…」の検証です。

一見私たち顧客側のメリットのように見えますが果たしてそうでしょうか。

そもそも自動車保険のような高額商品(年額5万円を20年続けると100万円の買い物になります。)を他人任せにすること自体がこれまで異常だったのではないでしょうか。
保険以外であればこのような高額商品を店任せにすることは無く、やるなといわれてもあれこれ調べるのが通常です。

なぜ代理店は顧客が無知の方が好ましいのでしょうか。
「顧客が賢くなるとマージンが減るから」と言いたくなってしまいます。

このメリットは決して顧客のメリットでなく、明らかに代理店側から見たメリットです。

顧客が無知な場合のことがメリットとして挙げられるのでは、代理店自らが自分の収益を減らす提案を顧客本位で積極的に行うとは考えにくいと言うのが自然というものでしょう。

少なくとも「よく知って当社製品の良さを理解してください」というスタンスとは正反対です。

代理店型といえども、顧客が補償の見直しなど納得の保険選びを行おうとすれば結局は勉強が必要になるという視点が欠落しています。

(※「②いざというときに保険のプロとしてのアドバイス・・・」については次段落で)

《検証》②いざという時にプロのアドバイスが受けられる

前段の「②いざという時にプロのアドバイスが…」の検証です。

保険のプロとは言えないアマチュア代理店のことは論外にします。
また、代理店は事故対応を行う所ではない(法令に違反)ことを頭においてください。

24時間365日対応の事故受付は代理店型でも通販型でも常識のようになっています。
したがって、いざという時に事故受付以外の代理店のメリットは何かということになります。

プロのいる専業代理店から加入しており、代理店の勤務時間中の事故であれば、プロからアドバイスを受けられるという代理店型のメリットは十分に期待できるでしょう。
代理店によっては担当者が現場に駆けつけることもあるかもしれません。

しかし、事故は代理店の勤務時間中に起こるとは限りません。
通勤やレジャー使用を考えれば勤務時間外、土日の方が確率が高いかもしれません。

このような平日の勤務時間外の事故、土日の事故の場合はどのようなことになるのでしょうか。
運がよければ代理店に連絡が付いてアドバイスが受けられるかもしれませんが、いつでも連絡が付くという保障は全くありません。

この点を考えると、平日、土日、休日とも19時まであるいは22時まで初期対応を行っている通販型の方がむしろ安心度が高いといえるでしょう。

事故直後の一刻を争う状況では、事故処理の素人に駆けつけてもらうよりも、電話とはいえ事故処理のプロから的確なアドバイスを受け、警察や相手方への連絡、病院の手配などをしてもらえる初期対応の方がはるかにありがたく、以後の事故処理にもプラスになることでしょう。

代理店は事故対応を行うことができない

誤解が多いようですが、自動車保険の代理店というのは事故対応を行うところではありません。
代理店による事故関連のあっせんや仲介は法律違反になり、したくてもできません。

では、代理店型の顧客は保険料の20%とか15%とか言われる代理店手数料は何のために支払うのかということになります。

ネット等では「事故時のことを考えないなら安い通販型でもよい」とか「いざというときのことを考えるならやはり代理店型が安心」というもっともらしいコメントが目立ちますが、その根拠は何でしょうか。

事故対応そのものは通販型も代理店型も保険会社の本部が電話で直接行うというのが基本であり、何の違いもありません。
法令上事故対応を禁じられる代理店のいざという時の存在意義は「アドバイス」しかないということになります。

だからこそ代理店はアメリカなどのように漏れなく専業のプロでなければならないというわけです。

「24時間365日営業の代理店」というのは聞きませんから、休日、勤務時間外の事故で代理店と連絡が付かなければ、重要な場面でこの「アドバイス」さえも受けられないということになります。
数少ない専業のプロ代理店に恵まれた場合でもこのようなことになります。

ましてや圧倒的に多いディーラーなど副業代理店の場合は、保険料を割高にする代理店手数料が単なる中間マージンのようになっていると言っていいかもしれません。

長い間代理店型になじんできた方も、一度このような観点から代理店手数料を負担する価値、メリットを考えて見た方がいいのではないでしょうか。


中古車 一括査定の時の注意ポイント

「代理店探しが重要」ってどういうこと?

ネットの質問サイトなどに多い自動車保険の代理店関連の回答例

「良いプロ代理店を探すのが重要」
「保険会社を選ぶより代理店を選ぶ事の方がはるかに重要」


これはちょっと考えると、とても奇妙なことであることがわかります。
代理店手数料(保険料の20%)が「安心」のためのコストであるなら、
なぜ割増料金で「安心」を購入した顧客の方が「安心な代理店」探しを行わなければならないのでしょうか?

専業のプロ代理店は業界の10%と言われていますが、身近にプロ代理店が無いような地域では、いくら「代理店探し」をしても「安心」を得ることはできないことになります。

安心面で差のある専業のプロ代理店が扱う保険と片手間の副業代理店が扱う保険とが、同じ値段で売られていること自体が問題なのかも知れません。
「代理店の方が安心」というのは、「常に」安心なのではなく、数少ないプロ代理店に恵まれたとてもラッキーな場合の話だと考えるべきでしょう。

一方、通販型の方ははじめから代理店が省かれており、代理店探しなどの心配なしに均一なサービスを期待できるのがメリットであると言えるでしょう。